2020/08/14
前回の記事で、多くのハーブを除湿乾燥という方法で自社乾燥していることをお伝えしましたが、今回は一部のハーブに使用している機械乾燥について。特にレモングラスの乾燥について説明していますので、ご興味のある方は読み進めてください。
乾燥の機械は様々あるのですが、お湯を注いだ時にフレッシュハーブのようにきれいな色をしていることを目指し、変色の少ない低温の減圧乾燥という方法をとっています。野菜や果物の乾燥については、温風乾燥の機械が普及しておりますが、温風ですと熱によってハーブが茶色く変色することがあるため、低温で乾燥できる減圧乾燥を選んでいます。減圧乾燥とは、圧力をかけることで、沸点が下がり、低温でも水分が蒸発する、という理屈です。機械乾燥については、専門の業者さんへお願いしています。
機械乾燥するハーブは、レモングラスと、ローズヒップ、ジンジャー、りんご、カシスなどの果実類です。レモングラス以外のハーブは、水分量が多いため、自社で乾燥するのは難しく、衛生的な観点から機械乾燥をしています。
レモングラスは、9月に一年分をまとめて収穫します。
写真にあるように、背丈が高く、株数も多いため、一度に乾燥できる業者さんへお願いしています。機
機械乾燥を使用するにあたり、除湿乾燥と機械乾燥で見た目、香り、味を比べていますので、その違いを紹介します。
フレッシュのレモングラスは、鮮やかな色をしています。
乾燥後はこちら。左が機械乾燥、右が除湿乾燥です。
ほとんど違いはありませんが、色は除湿乾燥の方がやや鮮やかさが残っています。
この時点で香りに違いはありません。
これを5mmほどにカットし、一定の条件でお湯を注ぎ、蒸らし、抽出します。
飲んでみると、機械乾燥は香りがよく、味に深みがあり、後味の余韻も感じます。除湿乾燥のほうは香りが薄く、機械乾燥に比べると、ややぼやけた印象です。色の鮮やかさは除湿乾燥が若干優れていますが、レモングラス本来の味わいは機械乾燥が勝る。レティのコンセプトである【五感で味わう】ために、香り、見た目、味を総合的に鑑みて、機械乾燥のレモングラスを採用しています。
ご自宅で楽しんでいただくためにレモングラスを乾燥させるぶんには、除湿乾燥で十分楽しめますので、機械乾燥でなくてはいけないということはありません。ご自宅でのレモングラスの乾燥については、遮光し、除湿乾燥でお試しください。
レモングラスをたっぷり使用したブレンドは定番の「高原の光と風」
名前の通り、すっきりさわやかなレモングラスと、キャンディミントの香り。お食事の最後に出してもしっかりと締めてくれるような味わいです。
Copyright Lehti © All Rights Reserved.